給与制度を設計する際に必ず出てくるのが「基本給」と「手当」の考え方です。両者の違いを理解していないと、従業員とのトラブルや法令違反につながるリスクがあります。本記事では、基本給と手当の違いを整理し、中小企業が知っておくべきポイントを解説します。
Q:基本給と手当の違いは?
A:結論
結論:基本給は職務や役割に応じて毎月固定的に支払う給与の中心部分であり、手当は職務内容や労働条件に応じて追加的に支払う部分です。両者を明確に区分することが、給与制度設計において重要です。
基本給とは
- 定義:労働契約で定められた賃金の基礎部分。
- 特徴:原則として毎月一定額を支給。
- 影響範囲:賞与・退職金・社会保険料の計算基礎となることが多い。
手当とは
- 定義:基本給に加えて、特定の事情や条件に応じて支給される給与。
- 種類:役職手当・通勤手当・住宅手当・残業手当・家族手当など。
- 特徴:会社の制度や就業規則により支給条件が異なる。
基本給と手当を区分する重要性
- トラブル防止:曖昧な設定は未払い賃金請求などのリスクを招く。
- 制度の透明性:従業員が納得しやすい給与制度を構築できる。
- 法令遵守:最低賃金や残業代計算に影響するため明確な区分が必要。
よくある相談例
- 基本給と職務手当の境目はどこですか?
- 基本給は固定部分、職務手当は職務や役職に応じて追加で支払われるものです。
- 手当は必ず支給しなければなりませんか?
- 就業規則や雇用契約で定めた場合は支給義務があります。
- 基本給と手当をまとめて「給与」として支給してもいい?
- 可能ですが、残業代計算などで不利になる場合があるため注意が必要です。
岩根事務所のサポート
岩根事務所では、中小企業の給与制度設計・就業規則整備を支援しています。基本給と手当の区分を明確にし、法令遵守と社員の納得感を両立できる仕組みづくりをサポートします。
関連FAQ
まとめ
- 基本給:固定的に支給される給与の中心部分。
- 手当:特定の事情や条件に応じて追加支給。
- 両者を明確に区分することで透明性と法令遵守が実現できる。
