職場でのハラスメント研修は義務ですか?|中小企業に求められる対応と実務ポイント

中小企業の経営者や人事担当者から多い質問が「ハラスメント研修は法律で義務づけられているのか?」という点です。本記事では、法的な位置づけと、企業が取るべき実務対応について整理しました。熊本をはじめ全国対応の岩根事務所が、最新の法改正も踏まえて解説します。

Q:職場でのハラスメント研修は義務ですか?

A:結論

結論:法律上「研修そのもの」が義務とはされていませんが、パワハラ防止法(労働施策総合推進法)により、企業にはハラスメント防止措置が義務づけられています。その具体的な手段として、社員教育や研修の実施が厚生労働省から強く推奨されています。

背景と法的な位置づけ

  • 根拠法令:労働施策総合推進法(パワハラ防止法)
  • 義務内容:相談窓口の設置、方針明示、再発防止措置など
  • 研修の位置づけ:法令上の明示義務はないが、効果的な予防策として推奨

実務でのメリット

  • 社員の意識を高め、未然にトラブルを防止できる。
  • 社内方針の周知徹底につながる。
  • 万一トラブル発生時の企業防衛につながる。
  • 企業の信頼性向上や採用活動でのアピールに有効。

未実施のリスク

  • 「防止措置を怠った」と見なされるリスク。
  • 労働局からの是正指導や勧告。
  • ハラスメント発生時に企業側が不利になる可能性。
  • 社内風土の悪化や離職率の上昇。

よくあるケース

小規模事業者も研修は必要?
義務ではありませんが、少人数だからこそ研修効果が出やすく推奨されます。
外部講師を呼ばないといけない?
必須ではなく、社内での研修やeラーニングでも対応可能です。
研修を年1回行えば十分?
定期的に継続して実施することが望ましく、内容も見直す必要があります。

岩根事務所のサポート

岩根事務所では、ハラスメント防止研修の企画・実施、相談窓口の設置支援、社内規程の整備などを通じて、中小企業の実情に応じた対策をサポートしています。

ハラスメント研修に関する無料相談はこちら

ハラスメント防止規程を就業規則に入れる必要はある?|中小企業が整備すべきルール ハラスメント調査の進め方と注意点|中小企業が押さえるべき実務フロー

まとめ

  • 義務ではないが、推奨される施策:職場でのハラスメント研修。
  • メリット:トラブル予防・社内周知・企業防衛・信頼性向上。
  • リスク:未実施だと是正指導や企業責任の増加に直結。

ハラスメント防止のご相談(全国対応)