パート・アルバイトの社会保険加入義務は?|中小企業が押さえるべき実務ポイント

働き方の多様化に伴い、パート・アルバイトの社会保険加入をめぐるご相談が増えています。中小企業においても、条件を満たす従業員については加入義務があり、手続きを怠ると遡及徴収や罰則の対象となります。本記事では、パート・アルバイトの社会保険加入義務について整理し、企業が注意すべき実務ポイントを解説します。

Q:パート・アルバイトの社会保険加入義務は?

A:結論

結論:パート・アルバイトであっても、一定の労働時間・日数を満たす場合は社会保険(健康保険・厚生年金)および雇用保険に加入義務があります。特に近年は適用拡大が進んでおり、従業員数が一定規模以上の企業では短時間労働者も加入対象になります。

社会保険加入の基準

  • 週所定労働時間が20時間以上
  • 月額賃金が88,000円以上(年収換算約106万円)。
  • 勤務期間が2か月超の見込み
  • 学生でないこと(夜間・通信制・定時制を除く)。
  • 企業規模が常時101人以上(2024年10月以降は51人以上)の場合は短時間労働者も対象。

雇用保険加入の基準

  • 週所定労働時間が20時間以上
  • 31日以上の雇用見込みがある。
  • 65歳未満(65歳以上は高年齢被保険者制度の対象)。

実務での注意点

  • 労働契約書に所定労働時間と賃金を明記する。
  • 学生や短期契約労働者を除き、条件を満たせば必ず加入させる必要がある。
  • 加入漏れは遡及徴収の対象となり、会社負担が増大する。
  • 法改正(適用拡大スケジュール)を常にチェックしておく。

よくある相談例

パートタイマーでも厚生年金に加入できますか?
はい。労働時間・賃金が基準を満たせば厚生年金の加入対象となります。
短期アルバイトは加入義務がありますか?
2か月以内の雇用契約であれば社会保険加入義務はありません。
学生アルバイトも加入させる必要がありますか?
昼間学生は対象外ですが、夜間・通信制・定時制であれば加入義務が発生します。

岩根事務所のサポート

岩根事務所では、中小企業のパート・アルバイトの社会保険加入手続き・給与計算・制度整備をサポートしています。最新の法改正を踏まえた実務対応で、経営リスクを減らし従業員の安心を支えます。

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まとめ

  • パート・アルバイトも条件を満たせば社会保険・雇用保険の加入義務あり。
  • 社会保険は労働時間・賃金・勤務期間・企業規模で判断。
  • 加入漏れは遡及徴収や罰則リスクがあるため要注意。

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